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オトガイ形成術

2024.6.28

本日は「オトガイ形成術」について
お話させていただきます。

オトガイ形成術には様々な術式が存在しますが、
その中から"結節部切除術"についてお話させていただきます。

先日行いました下顎枝矢状分割術(2024年4月7日施行)に於いて、
同患者様の術前状態としてオトガイ部へ既に施されていた術式でも
あります。

術式名としましては「オトガイ左側結節部~下縁切除術」で
下顔面部の左右差改善目的で、ズレの目立つ左側部のみへ
対症療法的に行われたものであると思われます。

下顔面部の非対称症へ対症的治療として結節部切除術を選択することに
何ら問題はございません。

しかしながらこの度は、御本人からの御要望である"更なる対称性の追求"の他に
"咬み合わせの改善"についての内容が含まれておりましたため、咬合に関しての治療も
可能でありこのケースに於いて根本的治療に相当する下顎枝矢状分割術(SSRO)を
選択しました。

下顎枝矢状分割術の術後の特徴としましては、咬み合わせだけでなく顎先の状態(位置)
にも変化が生じます。

そうなりますと、左側方向へとズレていた元々の骨体の位置を基準として切除してあった
左側のオトガイ部はバランスを崩すものとなってしまいます。

そこで、新たに生じるであろう左右差を予測し右側のオトガイ部への切除術(修正手術)
を計画しました。

既存の左側の切除断面部は整える程度にとどめて、
主に右側のオトガイ結節部~下顎下縁方向に対してのアプローチを行いました。

アゴ先を中心とした全体の雰囲気の変化がおわかりいただけるかと思います。

以上、今回は「オトガイ形成術(結節部切除)」についてご説明させていただきました。