今回のコラムでは私なりの人生の哲学論になりますが、「人生3分割論」についてお話させて頂きたいと思います。
人生3分割論とは、人生を3つの時期に大別して考えるというものです。
1つ目は学生時代(青春時代)
2つ目は社会に出て働く時期
3つ目は老後です。
すなわち、青春時代という過去を振り返ることで今を考え、老後という未来を予想し今をどう生きるべきかを考えるというものです。
青春時代という過去を振り返ると、社会に出て働いている時から比べて、いかに楽であったかと思えます。
当時の悩みといえば、恋愛や友人の悩みが主で、大半の方は親からすべてが与えられ守られている状態です。
しかし、今でこそ些細な悩みと思えますが、その当時はそれなりの悩みであったかと思います。
色々な青春時代があるとは思いますが、背負うものはなく、楽しい事ばかりで、その中で社会に出る前の基本的な人格を構築する大事な時期でもあります。
その後、青春時代を終えて、誰もが社会に出ることになります。
この社会に出る時期というのは、ある意味日本国民として何らかの形で日本を支える一人にならなくてはいけません。
すなわち、何らかの社会貢献をする時期です。
この世は働く人がいるおかげで、私たちはサービスを受けることが出来て便利な暮らしを営むことが出来ます。
自分だけ何もしないで、サービスだけを受ける資格はないのです。
私たちは、今第2の人生の真最中にいます。
そして、この第2の人生はとても大変で辛さを伴うものだと思っております。
この辛さの中に些細な幸せを見つけることが出来なければ、十分な勤めを果たして第3の人生には移れません。
又、この第2の人生を、どう生き抜くかで、老後の人生が変わってきます。
すなわち老後という未来を考えて今の第2の人生をどう生きるか考える必要があります。
女性は結婚して家庭に入る方も多いですが、これも第2の人生です。
これから日本を支える事になる子供を育てる育児も、社会の中で欠かせない役割であるからです。
大抵の方は、このような事を考えているわけではないでしょうが、わが子の将来を大切に思って育てる事が、結果第2の人生としての役割を担っている事になるのです。
私達には、遅かれ早かれ老後がやってきます。
私が思うには、人として生まれてきたからには、人生を楽しむ権利があると思います。
ただ、皆が何もせず楽しむことだけを考えたら社会は成り立たないのです。
その為、第2の人生で精いっぱいの務めを果たした後は、第3の人生を自分の幸せの為に使って人生を終えるというのが、人として生まれてきて与えられた権利であると思うのです。
この老後という未来を考えて、今の第2の人生をどう考え生き抜くかを真剣に考える必要があります。
仕事という社会貢献をする中で、様々な困難に立ち向かい解決していく事で自分なりの人生論を構築していく必要があります。
老後は、そこで築き上げた人格や経験を元にゆったり生きていけば良いと思います。
しかし、第2の人生で困難を避けて人生を過ごせば、そのツケは老後にきます。
老後も足りていない経験や人格を補うために苦労して改め直す課題が課せられるはずです。
人間は苦労したり、困難に遭遇しない限り、考え方を改めたり成長することは出来ないものです。
その為、第2の人生は辛く大変なものであることを理解する必要があります。
長い人生の中では、ある意味の一時の期間なので頑張るべきです。
又、殆どの方が老後を考える時に老後資金の事を考えるかと思いますが、本当に大事なのはお金ではなく人格や人生論です。
第2の人生で頑張るといっても、お金を稼ぐことだけを考えていたのでは老後の幸せには繋がりません。
いくら老後にお金を貯蓄しても、お金など使えばあっという間になくなります。
それ相応の、人格や人生論、お金に対する考え方が身についていなければ貯蓄した資金などあっという間に底をつくはずだからです。
経営者は、働く社員の人生も背負う義務があります
決して対価だけを支払えばよいというものではありません。
働く社員に与える事の出来る最高の財産は、働くことで得た人生論や人格形成を与えることにあると思います。
水の森美容クリニックでは、そういった環境を働くスタッフに提供することを大事と考えております。
中には、時代も変わり仕事は面白おかしく楽しくやるものだという言う経営者もいます。
しかし、会社がそれで利益を出す仕組みが出来たとしても、私はそれが働く社員の人生の幸せに繋がるものではないと考えております。
人は何かを真剣に取り組むことにより、困難に遭遇したり苦労しないと成長しないからです。
青春時代のように楽しさの中から人格を形成する時期はとっくに終わっているのです。
又、頑張るといっても、頑張り方にも後の幸せに繋がる頑張りと、何も繋がらない頑張りがあります。
第2の人生で大事なのは、社会に役立つものであるという事が絶対に欠かせないものです。
利益を上げる事だけが大事とする会社でいくら頑張ってもリターンはお金だけにすぎません。
社会の歯車となり、自分の仕事が社会やお客様にとって、微力であっても役立つ仕事でなければ意味はありません。
美容外科という業種を考えた時に、この業種はある意味コンプレックスビジネスです。
悪くいえば患者様のコンプレックスに付け込み商売もすることが出来ます。
当院のサイトでも様々な情報を発信しておりますが、不必要な治療を勧めてクリニックの利益だけを考えるクリニックも少なくありません。私どものサービスは、数ある世のサービスの中のほんの一部にすぎません。
しかし、その一部のサービスに従事する人々が自身の仕事に誇りを持ち、自分たちの出来るサービスに真剣に取り組み、患者様の為に出来る最善を尽くさなくてはいけません。
決して、クリニックの利益の為に不必要な治療を勧め、利益を得たところでそんな仕事をしていても将来の幸せには繋がらないでしょう。
これは現状の美容外科の問題点でもありますが、実際これは美容外科に限った事ではありません。
どの業界にも共通した問題点なのかもしれません。
どのような人も幸せな人生を送りたいはずです。
しかし、大半の人が楽な道を選択して苦労することを避けます。
苦労することを避けたり、目先の利益にしか目に行かないと、最後まで幸せな人生を送ることは難しいのではないかと思います。
人生3分割論を元に、今の第2の人生をどう考えるかが、とても大切なのではないかと考えております。