失敗?二重埋没法の糸が出てきたときの原因や失敗例と対処法
2021.12.04
2024.11.21
お目元
二重埋没法は糸で皮膚を止めて二重を作る手術ですが、しっかり埋没できていないと瞼の裏側に固定する糸が出てきてしまう事があります。
当記事では、二重埋没法の術後のトラブルでよくある、瞼から糸が出てしまうなどの失敗の原因や回避方法について解説しています。
実際に埋没法の施術を受け、これって失敗?と不安に思っておられる患者様や、今後埋没法の施術を検討されている方は是非最後までご覧ください。
目次
二重埋没法で瞼から糸が出てきた⁈患者様からのお悩み相談
※患者様からのご相談より
今回の患者様のお悩みは「3年前に二重埋没法で二重の手術をしたが、糸のようなものが出てしまっている」という状況ですね。
しっかり瞼の皮膚の下に埋没させないと、瞼の結び目部分がポコッとなってしまいます。
更に埋没の状態が悪いと、今回のケースのように糸が出てきたり、腫れなどの感染の原因にもなります。以下、二重埋没法に起こりうる術後の症状や手術の奥深さについて私、総院長竹江が詳しく解説いたします。
二重埋没法とは?使用する糸や抜糸について
二重埋没法の手術方法
二重埋没法の手術は、瞼の中に糸を縫い付けることによって二重の仕組みを作り上げる手術です。
切開を伴わないのでダウンタイムが短く、患者様にとっては手軽に受けられる二重整形と言えます。
二重埋没法はナイロン糸を使用
ナイロン糸は最も組織反応が少ないとされている糸で、体内においては限りなく安全であると言えますが、異物に値するものなので、わずかながらの組織反応は起こり得ます。
組織反応とは、体内で異物と認識されたものを排除しようとする反応です。
異物と認識したものの周りを瘢痕組織で覆うようにして周りから異物を隔離する生体機構が働くのです。
糸の色について
当院では埋没法に黒い糸を使用しますが、白や透明な糸を使用するクリニックもあります。
透明な糸であればバレにくいという理由で、オプション料金を取るようなケースがありますが、しっかり瞼の中で埋没できていれば問題ありませんので、不要なオプションには注意しましょう。
基本的に埋没の糸が出ることはない
基本的には埋没法の術後に目元から糸が出てくることはありません。
糸によって二重の仕組みを作っていきますが、糸を結ぶ際には瞼の皮膚の表面や眼球側に出ないように、瞼の中でしっかり確実に埋没させるからです。
糸が出てしまうということは、皮膚の表面近くで皮膚を巻き込んで留めてしまっているなどの原因が挙げられます。
二重埋没法の手術で起こりうる症状とは?
埋没法の糸の結び目の周りには、わずかながらですが、瘢痕組織が結び目を覆うように形成されています。
通常であれば、瘢痕組織の形成自体に問題はございません。
しかし、埋没の糸が皮膚内にしっかり埋没されていない場合は、皮膚のすぐ下に結び目があるため、結び目の周りの瘢痕組織が表面からポコッと盛り上がってしまう事になります。
また、埋没法の糸があまりにも皮膚の浅いところに留まっている場合には、生体機能(身体の中で起こる組織的反応)として、その糸を排除しようという機能が働き、瞼の外に糸が飛び出してきます。
このような場合、ナイロン糸が外気と接触しているため、ナイロン糸が感染源となり、炎症や感染に繋がります。
※瘢痕組織(はんこんそしき)とは
欠損した組織が、本来の細胞や組織によって補充されず、その代わりに置き換わった結合組織のことを示します。
二重埋没法の糸が出る原因と取れやすいケース
医師の技術・術式による影響
糸が出てしまう原因として、まず医師の技術に問題が挙げられます。
前述の通り、糸と結び目をしっかりと埋没させなければ、皮膚の表面がボコッとしてしまったり、糸が出てきてしまう原因になります。
糸の留め方が緩い
埋没法が取れやすい原因として、まず糸の留め方が緩い場合が挙げられます。
逆に糸の縛り具合が強いと、食い込みが強くなってしまい術後の腫れも強く出てしまいます。
ですので、適切な位置と強さで糸を留めることがまず大切になってきます。
目元の骨格やバランスに合わない二重にする
患者様の中には、幅の広い二重をご希望される方も多くいらっしゃいます。
もちろん幅の広い二重が合う方もいらっしゃいますが、元々の骨格や目元のバランスに合わない幅の広い二重にしてしまうと、取れやすい傾向になります。
また、目の上にくぼみがある場合も取れやすくなります。
目をよくこすってしまう
埋没法をした部分を強くこすってしまうことで、取れてしまうケースもあります。
例えば、花粉症やアトピー性皮膚炎などで目をよくこすってしまう方は、取れやすい傾向があります。
埋没法の術後は強くこすらないようご注意ください。
二重埋没法の糸が出てきた(取れた)時の対処法
万が一、埋没法の糸が出てきてしまった場合の対処法について解説いたします。
状況を確認
まずはどこから糸が出てしまっているのか確認する必要があります。
瞼の表から糸が出ているケース
瞼の表側から糸が出ている状態ですと、細菌などによって感染症や炎症に繋がる可能性があります。
糸が出ている部分を、むやみに触らないように注意してください。
瞼の裏から糸が出ているケース
瞼の裏側はすぐ眼球になります。糸が出てしまっていると、眼球を直接傷つけてしまうリスクがあります。
万が一、目の裏側に違和感や痛みを感じる場合には、清潔な状態の手で確認するもしくは、触らずにすぐにクリニックに相談しましょう。
早急にクリニックに相談・抜糸
異変を感じたらクリニックに相談、診察をしてもらいましょう。
放置してしまえば、瞼の皮膚の炎症や感染症のみでなく、大切な目にも影響を与えてしまいます。
糸が出てきている場合は埋没の糸を抜糸します。
抜糸後は、腫れや内出血などダウンタイムがありますので理解しておきましょう。
二重埋没法の手術後に感染反応が起きた場合の対応について
ナイロン糸が外気と接触したために炎症や感染反応が起きた場合は、埋没の糸を抜糸する必要があります。
感染源となっている原因のナイロン糸を除去すれば感染の症状は治ります。
埋没法の糸が出てきた(取れた)時のやり直し修正について
埋没法の糸が出てきてしまった場合、まずは出ている糸を除去することが最優先です。
通常なら、手術を行った病院で処置を行って頂きましょう。
抜糸は腫れや内出血を伴うことがございますので、一度経過を見ていただきます。
その後、改めてシミュレーションを行い、二重にしたい位置で埋没法をやり直していきます。
埋没の糸が出てきて感染反応が起きた際、抜糸や再手術の費用は無料で行って貰えるものなのでしょうか??
稀に、そのような際に金額が発生するクリニックもあるかもしれません。しかし、この場合に関してはクリニック側が無償で処置するのが当たり前ではあるかと思います。
もし、金額が発生するようなときは強く主張するようにしましょう。
二重埋没法は簡易的な手技でも、実は奥深い手術である
美容外科の手術は多義にわたっており、簡易的な手術から難易度の高い手術まで様々です。
私自身、かなり難しい手術も行っておりますが、その中で二重埋没法は簡易的な手術の部類です。
ただ二重にすれば良いと考えるクリニックであれば、二重埋没法の手術はとても簡単で、新人医師に担当させるというのが当たり前になっていることにも納得できます。
しかし、手術に対してどのように向き合っているかが重要であり、手技的には簡易でも、とても奥の深い手術であると認識しております。
今回のように糸をしっかり埋没させることを考えたり、完璧な仕上がりを求めると、とても奥の深い手術なのです。
また、万が一瞼から糸が出てしまった場合は、
・手術を行ったクリニックへ相談し、抜糸をしてもらう。
・金額が発生すると言われた場合は強く主張する。
上記を心得たうえで、失敗しないための当院の工夫を解説いたします。
水の森美容クリニックで行っている二重埋没法の工夫
当院では、他院で行った埋没法の修正にも対応しています。
「他院で受けて満足がいっていない方」や「二重の幅を変えたい」など、気になることがあればお気軽にご相談ください。
目元の状態やお顔全体のバランスを改めて確認させていただき、最適な仕上がりをご提案させていただきます。
【目を閉じた際、埋没した糸の盛り上がりが出ないようにする工夫】
二重埋没法では上記の図のように、瞼に糸を縫い付けます。
縫合の手順は以下のようになります。
当院の工夫では、AからBに糸を通し結ぶ際に、皮膚や皮下組織を巻き込まないように、専用器具を用いておこなっております。
また、針穴から針穴へピンポイントで通すように細心の注意を払っております。こうすることで、皮膚や皮下組織を巻き込むリスクを最小限にとどめております。
失敗例としては、AからBに糸を通して糸を結ぶ際に、皮膚や皮下組織を巻き込んでしまい、糸が埋没しにくくなり、瞼の表側がポコッとなってしまうケースがあります。
当院で徹底している5つのポイント
①いかに腫れを抑えられるか
②糸をしっかり埋没させる
③左右差を出さないようにする
④骨格的に自然なラインを見極めるためのデザイン
⑤シミュレーション技術
上記以外にもまだまだありますが、わずか10分ほどの手術の中に、細かいこだわりや工夫が詰まっております。それだけ奥深い手術であるという事です。
厳しいトレーニングを積んだ医師のみが担当する施術である
一般的に、二重埋没法の手術は簡易的な手術の部類に入るため、新人医師が対応しているケースが多いように思えます。
私も、美容外科医になったばかりのころ、まず初めに担当した手術は埋没法の患者様でした。
はじめの1年で沢山の手術を経験しました。
しかし、15年経過した今でも、二重埋没法の手術というものは奥深いものと感じ、様々な工夫を加え細心の注意を払って手術を行っております。
水の森美容クリニックでは、厳しいトレーニングを積み、二重埋没法の奥深さを追求し、当院の技術をマスターした医師のみが施術を担当するようにしております。
先述の通り、二重埋没法の手術は手軽な美容整形ではありますが、非常に奥深いものだと認識しています。医師の技術力の高さはクリニックを選ぶ重要なポイントです。
安易な判断は避け、信頼のおけるクリニック・医師を探し、納得のいく手術を受けるようにしましょう。
【他院修正可】水の森美容クリニックでの二重埋没法の症例
二重埋没法の症例写真①
二重埋没法の症例写真②
二重埋没法についてよくある質問
Q. 二重埋没法では、どんな糸を使っていますか?
A. ナイロン糸を使用します。当院では黒い糸で、他院では白や透明な糸を使用するクリニックもあります。ただし、バレにくいといった理由で透明な糸に対してオプション料金を請求してくるクリニックもあります。
Q. 埋没法の術後、糸が出てしまう原因は何ですか?
A. 皮膚の表面近くで、皮膚を巻き込んで留めてしまっていることが考えられます。
Q. 埋没法が取れやすくなってしまう原因は何ですか?
A. 次のような原因が挙げられます。糸の留め方が弱い・目元の骨格やバランスに合っていない・目をよくこすってしまう
Q. 埋没法術後の黒い点は糸?
A. 当院では、埋没に黒い糸を使用しています。他院では、透明の糸など使用している場合もございますので、クリニックによって異なります。 術後に瞼に見える黒い点はかさぶたのことが多いですが、気になるようでしたらクリニックにお問い合わせください。
Q. 埋没法で出てきた糸は放置でもいい?
A. 埋没法の糸が出てきてしまった場合には、すぐにクリニックに相談して診察してもらうようにしましょう。放置しておくと皮膚の炎症や感染症のリスクが高まるほか、眼球を傷つけてしまうリスクもあるため、できるだけ早めの受診をおすすめします。
Q. 埋没法の糸が切れたらどうなる?
A. 埋没法で使用されるナイロン糸はかなり細い糸ですが、外科手術でも使用されるほど丈夫にできています。 ですので、余程のことが無い限り糸が切れることはありません。
Q. 埋没法の傷痕は残りますか?
A. 施術当日は、針穴は見えておりますが、メイクでごまかせる程度ですし経過とともに、1週間程度でなくなります。埋没法で針穴等の傷跡が残ることはないでしょう。
医師による無料のカウンセリング
診察は全て医師が丁寧に行い、必要な治療法のみをご提案いたします。
美容医療が初めての方でも、まずはお気軽にご相談へお越しください。
2021.12.04
2024.11.21
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監修医情報
医師
水の森美容クリニック 総院長 竹江 渉
経歴
平成10年 東京医科大学医学部卒業
平成18年2月 水の森美容クリニック開院
所属学会
麻酔科標榜医
BOTOX VISTA®認定医
ジュビダームビスタ®認定医
目から糸?
3年前にプチ整形で二重にしたのですが,
昨日から瞼がかゆくて、今日見たら少し腫れていました。
痛みがないので、ものもらいかと思ったのですが、
よく見たら目やにが溜まる所から、透明に近い糸みたいなのが0.5ミリぐらい出ているんです。
これって瞼に縫い込んでいた糸が切れて瞼の中から出てきてしまったという事でしょうか?
明日仕事帰りにクリニックへ行くのですが、それまで不安で気になって仕方ありません。
どうしたら良いでしょうか。