二重整形で失敗する確率は?よくある失敗の原因と対処法を詳しく解説!
2023.08.23
2024.11.21
お目元
二重埋没法や二重切開法などの二重整形は、近年より身近なものとなっています。しかしながら、それにより消費者庁への相談も後を絶たない状態です。一般的によく失敗と言われる左右差以外にも、二重まぶたの治療によるひきつり等の神経損傷や、角膜への傷害が生じた事例も報告されています。せっかく綺麗になりたくて受けた美容整形で、取り返しのつかないことになってしまっては元も子もありません。今回は、そんな失敗をしないために、よくある失敗の原因と、患者様側でできる対処法を解説していきます。
二重整形で失敗する確率とは?
結論から申し上げますと、二重整形が失敗する確率は、医師やクリニックに大きく変わってきます。当たり前のことを言っているように思われますが、失敗の原因を知れば、医師やクリニックによって失敗の確立が変わってくることをご理解いただけるかと思います。それでは、早速二重埋没法と二重切開法に分けて、よくある失敗についてお話ししていきます。
二重埋没法のよくある失敗
二重埋没法とは、二重にしたい位置に糸をかけて二重の仕組みを作るプチ整形です。
施術時間は10分~15分ほどで、抜糸をすれば元の目元に戻すことができるので、二重手術のなかでも最も手軽な術式です。
ある調査によると、2010年に約80万件だった施術数は2019年には約147万件と倍近くにまで達しているようです。
そんな二重埋没法のよくある失敗は以下の通りです。
糸が埋没されずにポコっとしている
いわゆる「糸ポコ」の状態です。
これは、客観的に見たときに、埋没法を受けたことがバレてしまう可能性があるので、出来る限り避けたい事態ですよね。これは、医師の手技に問題があるケースがほとんどかと思います。
もちろん、手術は人間の手で行うものですので、100%はあり得ません。
しかし、出来る限り糸がしっかりと埋没するよう工夫する必要はあります。
糸を上手く埋没させるには、意外に技術が必要です。それができないからいって、「裏留め」なんていう術式が出てきましたが、埋没法はその名の通り糸を「埋没」させるから埋没法なのです。
「糸がぽっこりするのが嫌なのであれば、裏留めというオプションがありますよ」と、高額なオプションを勧めてくるクリニックがあるそうですが、そもそも医師にきちんと埋没させる技術があれば、そんなものは必要ありません。
更に、「裏留め」は大変危険な手術なので、当院では推奨しておりません。
なぜなら、ミューラー筋に糸をかけるからです。この、ミューラー筋という筋肉は、交感神経支配なので、下手に触ってはいけない部分です。万が一ここにトラブルが起きてしまうと、痙攣が止まらなくなるなどの障害が出てくる可能性があります。
また、埋没法のメリットは「抜糸ができること」ですが、裏留めを抜糸するのはとても難しいことです。なので、「手術をしたクリニックで、抜糸をしてもらえなかった」などの声や、「抜糸はできるけど目に障害が残る可能性があると言われた」などの声が、多く聞かれました。
なので、後々トラブルになる可能性も考えて、しっかりと「表留め」ができるクリニックまたは医師のもとで手術を受けられることをおすすめします。
裏留めについては、下記動画でも詳しく解説しておりますので、是非ご覧ください。
術後のゴロゴロ感が続く
通常、埋没手術後の目のゴロゴロ感は数日で落ち着いてきます。腫れによって目がゴロゴロするケースはこれにあたります。
しかし、中には1ヶ月近くゴロゴロ感があったという方もいらっしゃいます。
原因としては、糸が眼球に触れている可能性があります。この場合、角膜を傷つけてしまっている可能性があり、充血や涙が止まらないという症状があります。それらの症状が見られた場合は、すぐに手術を受けたクリニックまで相談してください。
医師が必要だと判断した場合には、抜糸をすることになるでしょう。
また、ゴロゴロ感がある間は、コンタクトレンズのご使用を控えていただくことをおすすめします。
二重切開法のよくある失敗
二重切開法とは、まぶたを切開し、二重にしたい位置BをCに癒着させることで、二重の仕組みを作る外科的手術です。切開を伴うため、手術時間、ダウンタイムともに、二重埋没法よりも時間がかかります。
また、二重埋没法とは違って、元の目元に戻すことが難しくなります。
傷跡が目立つ
傷跡を綺麗に仕上げるためには、切開自体の技術はもちろんのこと、縫合の技術も求められます。
切開や縫合の技術が乏しいと、仕上がりのラインがガタガタになってしまうことがあります。また、術後の保湿も大切ですので、当院では術後軟膏を処方しております。
二重のラインが途中で切れてしまっている
こちらは、部分切開に多い失敗です。
二重切開には、部分切開と全切開があります。その名の通り、まぶたの一部のみを切開するのか、二重になるライン全てを切開するのかの違いです。
結論から申し上げますと、当院では部分切開は推奨しておりません。患者様にとっては、心理的ハードルが下がりますが、結果としてメリットはほとんどありません。
まず、冒頭でもお伝えした通り、二重のラインが目頭側から目尻側まで、綺麗に出ない可能性があります。それに加えて、部分切開では術野が狭くなり、止血が不十分になりやすいため、術後の内出血が出やすくなります。
二重全切開と部分切開につきましては、こちらの記事で詳しく解説しておりますので、是非ご覧ください。
二重埋没法と二重切開法の両方でよくある失敗
続いては、二重埋没法と二重切開法の両方に共通する、よくある失敗とその原因について解説していきます。
左右差が出てしまった
左右の目で、幅や見え方に差が出てしまったケースです。左右差には、いくつか原因がありますが、一番大切なのは「シミュレーション技術」です。手術手技ももちろん大切ですが、それ以前の見立ての段階(シミュレーション時)で、適切なラインを見分けることができないと、結果として左右差の原因に繋がります。
左右差が出た場合は、基本的には再手術で修正が可能です。
また、どんな名医でも、二重埋没法や二重切開法にて左右の印象をぴったりと揃えることができないケースもあります。
それが、もともと蒙古ヒダや目の開きに左右差がある場合です。
二重は、どうしても蒙古ヒダの影響を受けるため、蒙古ヒダに左右差がある場合、同じ幅で作っても右目は平行型、左目は末広型…などということになってしまいます。
このような場合は、目頭切開を同時に行うことで、左右差を最小限に抑えることができます。ただし、もともと目と目の距離が近いような方ですと、目頭切開の適応が出ない場合もあります。
続けて、目の開きによる左右差です。いわゆる「眼瞼下垂」の状態ですね。
左右どちらかだけが眼瞼下垂である、または、左右どちらかだけが強い眼瞼下垂症状があるなどの場合、二重埋没法や二重切開法でそれらを改善することはできません。
眼瞼下垂の症状は、眼瞼下垂手術でのみ対応できます。
こういった説明を、事前にカウンセリングで伝えられているのかがポイントです。実際にブジーを当ててシミュレーションをした際に、患者様のご希望通りにはならないと分かった時点で、患者様に対してしっかりと説明すべきだと思います。
それらのリスクを伝えたうえで施術を受けられた場合、術後トラブルになることはほとんどないでしょう。当院では、そういった説明を必ず行い、最終的には患者様にご判断いただきます。
二重整形の左右差については、こちらの記事で詳しく解説しています。
強い腫れや内出血が長引く
他院で実際に施術を受けた患者様からは「腫れ何か月も引かない」「内出血が酷く、痛々しくなった」という声をよく耳にします。
それには、以下の3つが主な原因として考えられます。
骨格に合わないほど幅が広すぎる
患者様の骨格に合った適切な幅を選び必要があります。また、医師のシミュレーション技術がもとめられます。
麻酔の量が多すぎる
こちらも、麻酔量が少なすぎると痛みを感じたり出血が増えてしまいますが、麻酔量が多すぎると腫れに繋がりますので、バランスが重要になります。
出血を放置している(止血が不十分)
少量の出血でも、そのまま施術を続けると内出血に繋がりますので、その都度圧迫止血を行う必要があります。
ハム目になってしまった
ハム目の原因のほとんどは、二重幅を広く作りすぎていることだと考えられます。
まぶたの皮膚は、上にいけばいくほど厚くなりますので、幅を欲張ってしまうとハム目になってしまったり、眠そうな目になってしまいます。幅だけを見て選ぶのではなく、黒目の見え方で選ぶこともポイントです。
また、切開の場合、一度手術した幅を狭くすることは非常に難しいと言われております。
そのため、幅選びは慎重におこなっていただくことをおすすめします。
二重整形のハム目については、こちらの動画で詳しく解説しています。
元の目に戻ってしまった
二重埋没法で元の目に戻ってしまった
二重埋没法は、取れてしまう(元に戻ってしまう)可能性がある手術なので、致し方ない部分はありますが、埋没法が取れやすいタイプのお目元には特徴があります。
それは、まぶたが厚い方、目の開きが弱い方、目の上が窪んでいる方、広い幅で作られた方などです。
これらに当てはまる方は、二重切開も視野に入れて検討されることをおすすめします。
二重切開法で元の目に戻ってしまった
二重切開法は、半永久的な二重を手に入れられる手術ですが、ごく稀に元に戻ってしまったという方がいらっしゃいます。その原因の多くは、内部処理にあります。内部処理で無駄な組織をしっかりと剥離し、丁寧に癒着させないと、いくら切開をしても二重ラインが定着せず、元に戻ってしまうことがあります。
二重切開の内部処理を正しく行うには、通常手術時間が1時間~1時間半ほどかかります。20~30分で終わると書かれてあるクリニックには要注意です。
理想の目にならなかった
患者様がよく、理想のお目元の写真を持ってきてくださることがあります。
もちろんそれで患者様の好みは分かるのですが、骨格的な要因などで、患者様の理想とするお目元にはできないケースも少なくありません。
その際、できないことはできないと、はっきりとお伝えすることが大切だと思っています。
中には、営利目的のクリニックも存在し、「できます」と言って高額な施術料を受け取り、結果患者様の理想通りにはならなかったという話もよく耳にします。
そういった事態を防ぐには、他のクリニックのカウンセリングも受けてみて、様々な医師の見解を聞いてみることをおすすめします。
失敗しないためのクリニック選びと医師選び
美容外科や美容クリニックは自由診療のため、価格もクリニックによって様々です。なので、それが適正価格なのかどうか、また、それが本当に自分に合った施術なのかを、最低2つ以上のクリニックでお話しを聞かれることをおすすめします。
その際、「今日契約していただければ〇〇万円安くなりますよ」などど言い、契約を迫るような医師やカウンセラーがいるようですが、他院に行ってほしくないからと言って、当日の契約を迫ることは、自分たちのことしか考えていないクリニックだと言えるでしょう。
また、望んでいない手術を勧めてくるクリニックも、営利目的の要素が強く、技術が伴っていない場合もありますので、注意が必要です。
本当に患者様を想っているならば、不要な治療は勧めませんし、他の医師やクリニックの見解も聞き、納得できるクリニックで施術を受けてほしいと思うものです。
また、自分たちのクリニックや技術に自信があれば、他のクリニックに行かないよう契約を急かしたりはしません。
それを踏まえて考えると、契約を急かすようなクリニックには、金額が高いだけでなく技術も伴っていない可能性がありますので、勇気をもって断り、他のクリニックも見てみることをおすすめします。
また、当院では「無料モニター制度」があり、美容外科未経験の医師でも、患者様ご協力の元で長い期間をかけて研修をおこないます。しかし、他に無料モニター制度を導入しているクリニックはほとんどありません。
そこに未経験で入った美容外科医は、一体どのようにして技術を身に付けているのでしょうか?
知らず知らずのうちに、患者様が実験台になっているケースも少なくありませんので、無料モニター制度がないクリニックにおいては、経歴をご確認いただくこともおすすめします。
二重整形についてよくある質問
Q. 術後左右差があった場合は、修正してくれますか?
A. 二重埋没法の場合は術後2週間、二重切開法の場合は術後3ヶ月はご様子を見ていただいております。ダウンタイム中は腫れや浮腫みがあり、正確な判断が出来かねます。また、術直後に左右差を感じている方のほとんどは、ダウンタイム終了後には綺麗に落ち着いておりますので、ご心配かとは存じますが、完成までご様子を見ていただきますようお願いいたします。
Q. まつ毛エクステやまつ毛パーマをした状態で二重整形を受けられますか?
A. 問題ありません。まつ毛エクステの場合、術中に数本抜けてしまう可能性がありますので、予めご了承ください。
Q. アイプチと同じ幅で二重整形はできますか?
A. 普段どのような幅で作られているのかにもよりますが、埋没法とアイプチでは食い込みが違いますので、同じ幅で埋没法をしても、違った印象になることがほとんどです。詳しくは、シミュレーションしてみてのご案内となりますので、是非一度カウンセリングにお越しください。
Q. 二重埋没法を受けた後に、二重切開法を受けることはできますか?
A. 可能です。埋没法の幅よりも狭い幅をご希望の場合は、埋没法の糸を抜糸する必要があります。同じ幅やそれよりも広い幅をご希望の場合は、抜糸は必要ありません。また、当院では術中に見つかった糸に関しましては、無料で抜糸しております。
医師による無料のカウンセリング
診察は全て医師が丁寧に行い、必要な治療法のみをご提案いたします。
美容医療が初めての方でも、まずはお気軽にご相談へお越しください。
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監修医情報
医師
水の森美容クリニック 総院長 竹江 渉
経歴
平成10年 東京医科大学医学部卒業
平成18年2月 水の森美容クリニック開院
所属学会
麻酔科標榜医
BOTOX VISTA®認定医
ジュビダームビスタ®認定医