二重切開の失敗と傷口が汚くなる原因
2022.04.23
2023.04.25
お目元
二重切開後の傷口が汚くなってしまう場合、いくつかの原因が考えられます。
一般的には皮膚の縫い方を上手に行えば綺麗になるとお考えの方が多いかと思います。
しかし二重切開の傷口に関しては皮膚の縫い方が大きな原因ではないのです。
今回は二重切開後に傷口が汚くなってしまう原因について解説していきます。
目次
患者様からのお悩み
※患者様からのご相談より
細かな原因としては、皮膚を縫う糸の数が少ない・手術中の皮膚の扱いが雑など、挙げるときりがありません。
これらに関しては、誠実な美容外科医であれば当たり前に熟す事であり、まぶたの皮膚をうまく縫えない医師は二重切開法の手術をする以前の問題と言えるでしょう。
勿論、縫い方が雑であれば傷は汚くなりますが、皮膚の縫い方が傷口の綺麗さに関係するのは一部であり、その他に大切な要素があります。
この「傷口が汚くならないための大切な要素」をお伝えするためには、二重をどのようにして作るのかをご理解して頂く必要がございますので、二重切開法の行い方も合わせてご説明させて頂きます。
傷口が汚くならないための大切な要素
二重を作るためには、単にまぶたを切ればよいのではなく、まぶたの内部で二重の仕組みを作ることが必要です。
内部に仕組みを作るためには種々の工程を組み合わせて行い、手術方法はクリニックにより様々です。
傷口の綺麗さに大きく関係する要素のひとつに、固定方法(「糸の留め方」と「内部組織の処理の程度」)があります。
半永久的な二重を作るためには希望のラインで癒着させる必要があります。
癒着というのは、傷が治る過程で組織が硬くなる現象です。
通常硬くなるまでに約1ヵ月から数か月かかります。
この期間、しっかりと二重の仕組みを固定できるかどうかが半永久的な二重が出来るかどうかに大きく関わるのです。
そして、この固定方法(糸の留め方・内部処理の程度)が二重の傷跡にも大きく影響します。
傷跡と固定方法の関係について、糸の留め方・内部組織の処理程度に分けてお話しさせて頂きます。
糸の留め方、3つの方法
① 皮膚と内部を同じ糸で留める
皮膚を内部に強制的に食い込ませるため、まぶた内部の組織をあまり処理せずに二重を作ることができます。
しかし、内部の組織と皮膚を同時に縫うため皮膚に段差が出来、ガタガタとした縫い跡が出来やすくなります。
さらに、皮膚が内部に引っ張られる縫い方ですので、傷口の幅は広がりやすく、目立ちやすくなります。
また、皮膚の抜糸をする5~7日で内部の糸もなくなるため、癒着が完成する前の抜糸となるため取れやすさが増します。
手術時間が短時間で済むので好んで行うクリニックも多い方法です。
② 皮膚は皮膚で留め、内部は内部で固定する。
皮膚は皮膚で固定し内部は内部で固定しているので、傷口は食い込まずに綺麗に仕上がりやすいです。
しかし、固定の行程が多くなるので手間はかかります。
皮膚の食い込みを利用して二重にする方法ではありませんので、内部処理をしっかりしないといけないという手間もかかります。
皮膚の糸の抜糸をした後も、内部は固定されているので、癒着が完成するまで固定され取れる可能性を減らせる方法です。
③ 皮膚のみ留める
行程も少なく傷口も食い込みにくいですが、内部の固定も皮膚の強制的な食い込みも作れないため、二重が固定されづらく癒着が完成するまで固定されない可能性が大きくなります。
つまり、二重が取れる可能性が②より高くなります。
内部組織の処理の程度
① 瞼板上の組織をしっかり処理する
瞼板と呼ばれる軟骨のようなものの上の組織をしっかり処理することで、深い所から強固な癒着が作れ、永久的な二重になりやすくなります。
しっかりと適切に処理するためには、まぶたの正確な構造の知識や経験が必須となります。
また、この内部処理は時間がかかり手間のかかる方法となります。
② 瞼板上の組織の処理をあまりしない
処理の工程の時間が短縮でき、瞼の正確な構造の知識や経験が少なくても合併症を生じにくい方法ですが、癒着が浅く二重の固定力が弱いため取れる可能性も高まります。
クリニックにより様々な手術方法
二重の手術方法はクリニックや医師の好みで変わります。
よくある組み合わせとしては、内部処理をあまりする事なく組織と皮膚を同時に縫う方法です。
この方法は一番手間が少なく手術時間が少なくて済みますが、切開を伴う手術であるにもかかわらず、取れる可能性が比較的高く傷口が目立ちやすいという欠点があります。
医師のこだわりや患者様の希望でこの術式を選択しているならまだしも、簡略化のために行っているのであれば注意が必要です。
カウンセリング時に、どのような手術をどのような理由で行っているか尋ねてみるのも良いかもしれません。
当院の二重埋没法の手術動画で施術方法を解説しております。※手術シーンもございますので出血など苦手な方はご注意ください。
当院では医師の好みによって仕上がりが異ならないよう、手術方法を統一しております。
二重切開の手術方法としては、内部処理をしっかりと行い、内部の組織と皮膚を別々に縫う方法を採用しています。
まぶたの構造の正確な知識や経験が必要になるため手間はかかりますが、二重が取れる可能性を極限まで減らし、傷口もきれいになる方法が患者様にとって最善の手術と考えるからこそ、内部処理をしっかりと行い、内部と皮膚を別々に縫う方法を採用しているのです。
上記を読んでいただくとお分かりになるかと思いますが、傷口がガタガタになる原因の多くは、手術法にあるといえます。
単に二重切開法といっても、実はいくつもの方法がありますので、正しい知識をもって選択できるようにしましょう。
この記事で取り上げている二重の施術について、
詳しく知りたい方は以下をご覧ください。
【二重手術「切開法」(水の森美容クリニック 公式サイトへ)】
【目の総論(水の森美容クリニック 公式サイトへ)】
二重切開法についてよくある質問
Q. 二重切開の施術で糸の固定の仕方には、どんな種類があるのですか?
A. 大きく分けて3種類の方法があります。⓵皮膚と内部を同じ糸で留める方法、②皮膚と内部を別々で固定する方法、③皮膚のみ留める方法
Q. 内部組織と皮膚を同時に縫う方法は、なぜ良くないのですか?
A. 施術時間が短くできる方法ですが、術後取れてしまう可能性が高く、傷跡も目立ちやすいためあまりおすすめできません。
Q. 水の森は、どの方法を採用していますか?
A. 当院では、内部処理を確実に行ったうえで、内部と皮膚をそれぞれ別々に縫う方法を採用しています。二重が取れてしまう可能性を減らし、傷跡も綺麗に仕上げるためです。
医師による無料のカウンセリング
診察は全て医師が丁寧に行い、必要な治療法のみをご提案いたします。
美容医療が初めての方でも、まずはお気軽にご相談へお越しください。
2022.04.23
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監修医情報
医師
水の森美容クリニック 総院長 竹江 渉
経歴
平成10年 東京医科大学医学部卒業
平成18年2月 水の森美容クリニック開院
所属学会
麻酔科標榜医
BOTOX VISTA®認定医
ジュビダームビスタ®認定医
二重切開法についてです。
二重切開法をして数ヶ月経ちますが切開線が汚いです。
なぜ傷口が汚くなってしまったのでしょうか?