唇のヒアルロン酸注射(注入)で、入れすぎて失敗しないため注意すること
2022.05.13
2024.11.21
口元周辺 切らない施術
目次
患者様からのお悩み
唇のヒアルロン酸を去年2回打ちました。
半年くらいでなくなるということで、また打ってきたんですが、今回すごい唇が大きくなって、タラコ唇みたいになりました(>_<)泣きたいです。 どうしたら元に戻りますか?
※患者様からのご相談
今回は、唇のヒアルロン酸を注入した後の患者様のお悩みにスポットを当てていきたいと思います。
唇のヒアルロン酸は、手軽に行うことができ、唇をふっくらさせて印象を変えたり、シワを目立たなくしたり、アヒル口にしたりなど様々な効果が期待できるため、人気の治療です。
手軽にできるということがメリットである反面、思っていたよりも大きくなりすぎてしまったというお声もあるようです。
どんな治療にも言えることですが、まず治療前にどのような風にしていきたいのか、希望を医師ときちんと話し合うことが大切です。
意思疎通ができていないままに治療を行うことは危険であるといえます。
また、唇にヒアルロン酸を注入する際は、他の部分と違い、しっかりと唇の中でヒアルロン酸がとどまるため、長持ちしやすいという特徴があります。
しかし、その特徴を考えずに、患者様がご希望されるがままに追加注入を繰り返すことでタラコ唇のようになってしまうことも考えられます。
今回は、このような結果になってしまった原因や対策について私、総院長 竹江渉が詳しくご説明させて頂きます。
唇のヒアルロン酸について
ヒアルロン酸とは?
最近では、ヒアルロン酸という言葉を聞いたことがないという方はいないのでは?
というくらい一般的にもよく聞く言葉になりましたね。
化粧品や健康食品などでもよく聞くヒアルロン酸ですが、美容外科では注射器で気になる部分に注入することでお悩みを改善させていきます。
シワに注入することでシワを目立たなくしてくれるので、アンチエイジングの治療として有名です。
また、アンチエイジングだけではなく、鼻や顎を高くして輪郭形成したり、涙袋を作ったり、唇をふっくらさせたりなど様々な用途で使うことができる治療です。
部位にもよりますが、注入は5〜10分程度で終わります。
すぐにお化粧もできるため大変手軽で、金額もリーズナブルなことから、治療を受けられる方がとても多い治療になっております。
唇にヒアルロン酸を注入すると?
唇にヒアルロン酸を注入することで下記のような効果が期待できます。
◎薄い唇をふっくらさせる
◎アヒル口を形成する
◎唇のシワが目立たなくなる
ヒアルロン酸は、注入することでボリュームアップをさせることができる製剤です。
【薄い唇をふっくらさせる】
薄い唇は知的な印象を与えると言われます。
しかしそれは時に寂し気だったり、冷たい印象と取られてしまうこともあります。
反対に厚い唇は情熱的・セクシーな印象を与えると言われており、憧れる方が多いのです。
ヒアルロン酸を唇に注入すると、薄い唇をボリュームアップさせることができるので、ご希望される方はとても多くいらっしゃいます。
下唇だけでなく、上唇にも注入することができ、輪郭をはっきりさせることができます。
【アヒル口を形成する】
少し前になりますが、アヒル口にしたいという要望をおっしゃられる方がとても多くいらっしゃいました。人気アイドルなどの影響があったようです。
アヒル口はかわいらしい印象になります。
ヒアルロン酸を注入することでアヒル口を形成することもできるため、若い方にも人気があります。
【唇のシワを目立たなくする】
唇をふっくらさせ、情熱的に見せるという効果があるだけではなく、ヒアルロン酸を入れることにより、唇にある細かいシワがキレイに伸び、若々しく潤いのある唇にすることもできます。
大きくなりすぎてしまった原因とは?
それでは、今回取り上げましたお悩みについて解説していきたいと思います。
唇にヒアルロン酸を注入して、大きくなりすぎてしまうのは何故なのでしょうか。
原因その1 患者様の理想とのギャップ
お1人目の方については、「思っていたよりも大きくなってしまった」というお悩みです。
患者様としては、バレないように、ほんの少しだけふっくらさせたかったということだったかと思います。
しかし、そのご希望があまり伝わっていなかったのかもしれませんね。
◎術後数日は腫れます!◎
こちらの患者様は、注入されたからまだお日にちが経っていないようですが、注入直後は腫れが少し出るため、あと数日様子を見て頂くと少し状態は変わってくることもあります。
そのため、注入してすぐに仕上がりと判定するのは少し早いかもしれません。
腫れが引いてくるまでは少し様子を見てみましょう。
◎医師に自分の希望をきちんと伝える◎
もし、こうなりたいなどのイメージを強くお持ちであれば、そのような希望をきちんと医師に伝えておくようにすると、仕上がりとのギャップは少なく済むかと思います。
「バレたくないので、ほんの少しの変化で」「しっかりとボリュームを出したい」などの希望があれば、注入の際に再度医師を確認してから注入することができます。
患者様の希望と、医療的観点から見た医師の見解との違いなどがあり、すべての要望にお応えできるとは限りませんが、そのようなことも踏まえてアドバイスを受けることもできるかと思います。
原因その2 何度も注入しているうちに見慣れてきてしまい入れすぎてしまう
お二人目の方のご相談は、これまでにも何度か唇にヒアルロン酸を注入されているということでした。
これは、唇のヒアルロン酸だけに限らず、他の治療でもいえることですが、
患者様は、毎日ご自身の顔を鏡で見ているので、治療前の顔をだんだん忘れていってしまいます。
そして、治療後の顔にも慣れてしまい、さらにもっととどんどん注入しようとする傾向があります。
◎唇のヒアルロン酸の持続期間は長い◎
通常、ヒアルロン酸は初めての注入の場合、実感できる期間が6か月~1年程度と言われています。
ヒアルロン酸はジェル状の成分であるため、だんだん馴染んでいき、元に戻ったように感じるのです。
鼻や顎などの顔の部分では馴染んでしまうことがあるヒアルロン酸ですが、実は唇はあまり馴染みにくい部位なのです。唇の場合、一度唇に注入すると、他の皮膚などに逃げていくことはなく、唇にとどまってくれます。
そのため、他の部位よりも比較的長持ちしてくれる部位なのです。
当院では、唇のヒアルロン酸を注入する患者様には、1回目の注入では1年位の持続と伝えておりますが、実際には数年は持続します。患者様は見慣れてくるのと、ヒアルロン酸は吸収されてしまうイメージがあるため、1年位で追加を希望される傾向があります。
聞いていた持続期間よりも早く吸収されてしまったなどいうトラブルにならないように1年と伝えております。
◎医師の見極めが必要◎
上記で説明した通り、唇のヒアルロン酸は、他の部分への逃げ場がないので、しっかりと持続してくれる部位です。
しかし、やはり患者様は、時間の経過と共に見慣れてきてしまい、まだヒアルロン酸が残っているのに、さらに追加してほしいとご希望されることがよくあります。
その際は、医師がしっかりと本当に追加注入が必要な状態なのかを見極める必要があります。
まだ前回注入したヒアルロン酸がしっかりと残っている状態であるにも関わらず、患者様のご希望されるがままに注入してしまうと、気づくと希望していたよりも大きい唇になってしまい、さらにお悩みが増えてしまうということも考えられるのです。
大きくなりすぎてしまう原因としては上記の原因が多いように思えます。
唇の注入にかかわらず、ヒアルロン酸は入れすぎてしまう傾向があるため、医師は患者様に仕組みをしっかり説明する事が大事です。
また、患者様の言われるがままに注入するのではなく、しっかり見極めて患者様に提案していくことが求められます。
大きくなりすぎてしまった唇をもとに戻す方法
お悩みのように、ヒアルロン酸を入れて大きくなりすぎてしまった場合、どのような対処法があるのか、解説していきます。
・ヒアルロン酸溶解注射
ヒアルロン酸は、ジェル状の成分でできており、時間と共に馴染んでいき、最終的には吸収されていきます。
唇の場合は、馴染みにくく長持ちしてくれる部位ではありますが、いずれは吸収されて目立たなくなっていきます。
しかし、いつか吸収されるまで時間が経つのを待つというのも、大きくなりすぎてお悩みの方には負担の大きいことかと思います。
そのような方には、ヒアルロン酸溶解注射で入れすぎてしまったヒアルロン酸を、製剤で溶解することができます。
HIRAXという溶解剤で、ヒアルロン酸が注入されている部位に注射すると、ヒアルロン酸が溶け出し、数日ほどで吸収されてなくなってくれます。
唇が大きくなりすぎてしまったときは、唇にHIRAXを注入することで、より早くヒアルロン酸を溶かし、元の状態に戻すことが可能となります。
しかし、注入量によっては一度の溶解注射では溶けきらない可能性があるので注意しましょう。
再注入をご希望される場合は、溶解から1週間ほどで行うことができます。
唇にヒアルロン酸を入れて大きくなりすぎてしまわないために気を付けること
それでは、最後にこちらの記事でご説明してきたポイントをまとめていきましょう。
1、唇のヒアルロン酸は他の部位よりも馴染みにくいため長持ちする
2、患者様は毎日鏡を見ているので、減ってきたように感じ、さらに追加注入をしようとする傾向がある
3、本当に追加注入が必要な状態であるか見極める必要がある
4、強い希望やこだわりがある場合は、注入前にきちんと医師に伝える
ヒアルロン酸を唇に注入する場合、他の部位よりも長期持続するという特徴をわかった上で、ご自身も追加注入を検討されることをお勧めします。
通常、医師がきちんと状態を見極め、不要である場合は注入をしないものですが、売上ノルマなどがある場合、状態を優先するよりも、利益を優先してしまう場合もあるようです。
きちんと、患者様のお悩みに合わせた治療を行ってくれるクリニックを選ぶようにしましょう。
その上で、希望やこだわりのある場合は、事前に医師に伝え、話し合い、その希望が叶うのかどうかについても説明を受けることが重要となります。
手軽にできるヒアルロン酸だからこそ、簡単に受けてしまう傾向にありますが、ご自身でも知識を付け、その上で治療をされることをお勧めします。
この記事で取り上げている唇のヒアルロン酸注入の施術について、
詳しく知りたい方は以下をご覧ください。
⇒唇のヒアルロン酸注入の施術(水の森美容クリニック 公式サイトへ)
唇のヒアルロン酸注射(注入)についてよくある質問
Q. 唇のヒアルロン酸注射では、どのような効果が得られますか?
A. 薄い唇がふっくらとする・アヒル口に近づく・唇のシワが目立たなくなるなどが挙げられます。
Q. 唇が大きくなりすぎてしまう原因は何ですか?
A. 原因としては、主に以下が挙げられます。⓵術後の腫れ・②ご自身の希望通りではない・③物足りなさを感じて、短期間で繰り返し注入してしまう
医師による無料のカウンセリング
診察は全て医師が丁寧に行い、必要な治療法のみをご提案いたします。
美容医療が初めての方でも、まずはお気軽にご相談へお越しください。
2022.05.13
2024.11.21
口元周辺 切らない施術
監修医情報
医師
水の森美容クリニック 総院長 竹江 渉
経歴
平成10年 東京医科大学医学部卒業
平成18年2月 水の森美容クリニック開院
所属学会
麻酔科標榜医
BOTOX VISTA®認定医
ジュビダームビスタ®認定医
下唇が薄いことがコンプレックスでした。
ずっとヒアルロン酸に興味がありましたが、整形したと思われるのが嫌なのと、彼氏にも反対されていたのでなかなかできませんでした。
しかし、ずっとコンプレックスは消えず、キャンペーンということもあり、唇のヒアルロン酸を打つことにして、昨日行ってきました。不安が大きかったのですが、終わってみると想像以上に唇がふっくらしてしまいました。
もう少し自然にバレないようにしてほしかったのですが、これでは彼氏にもバレると思います。戻すにはどうすればいいですか?