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  5. 鼻のレディエッセが不自然なので修正したいのですが出来ないのですか?

「ヒアルロン酸より長持ちする」など広告上ではメリットを並べて聞こえのいいレディエッセですが、最大のデメリットは修正をしたくても非常に困難な製剤であるという点です。

記事では、魅力的な広告の裏に隠されたレディエッセの危険性についてお伝えしていきます。

患者様のお悩み

患者さま

先日美容外科でレディエッセを鼻に注入しました。

しかし高くなりすぎていかにも整形したような顔になってしまいました。

溶かしてもらおうと相談しましたが、レディエッセは溶解できないと言われました。

このままだとおかしくなりそうです。

食事が喉を通らないくらい気持ち悪いです(鬱っぽいです)。

不安で仕方なくずっとびくびくしています。

注入を行ったクリニックでは修正不可能と言われましたが吸収を早める方法とか何かないでしょうか?

患者さま

レディエッセは長持ちすると聞きましたが、注入してからまだ4カ月なのに戻った気がします。

レディエッセはヒアルロン酸と違って長持ちするのではないのでしょうか?

水の森美容クリニック総院長

ヒアルロン酸注入によるプチ整形は殆どの方が知っているかと思います。

しかし、ヒアルロン酸はなくなってしまうし、手術までは抵抗があるし、何か手軽に出来てなくならないような治療はないものであろうかと、誰しもが考えます。

そういった心理を逆手にとって、広告上で聞こえの良いキャッチフレーズで宣伝されているのがレディエッセです。

実際、ヒアルロン酸も正しい注入方法で行えば、何度も何度も行う治療ではなく、とてもリーズナブルに長持ちするのです。

かたやレディエッセは「なくならない」「長持ちする」などの宣伝文句ですが、実のところヒアルロン酸と変わりがありません。

又、今回のケースのように気に入らないという場合には戻せないというデメリットもあります。

レディエッセは長持ちするという宣伝文句を利用して、通常のヒアルロン酸の2倍~5倍の高額な料金設定にしているクリニックが殆どです。

美容外科は営利の要素が強い為、どうしてもこのような宣伝で効果の伴わない高額な治療を行うクリニックが後を絶ちません。

患者様も知識を身につけて、治療を選択して頂けると良いでしょう。

是非ご参考になさってください。

レディエッセとは?

持続期間が長いプチ整形!?

それではまず、レディエッセとはどのようなものか簡単にご説明させて頂きます。

レディエッセとは、プチ整形の一種で、ヒアルロン酸やボトックスのように、注射を用いる治療で、歯や骨を形成するカルシウムの一種「ハイドロキシアパタイト」という成分が主成分のジェル状の製剤です。

深いシワに打つことでシワを目立たなくしたり、鼻を高くしたり、顎に入れて輪郭をシャープにすることができると謳われている治療になります。

同じような治療として有名な「ヒアルロン酸」がありますが、ヒアルロン酸の持続期間が約半年であるのに対し、レディエッセの持続期間は数年と言われており、プチ整形ながら長持ちするのがメリットであると宣伝されていることが多いですね。

これだけ聞くと、一見、簡単にできる注射のプチ整形で数年も持つなら魅力的な治療に思えますよね。

しかし、知っておいて頂きたい注意点やリスクも多くある治療でもあることを覚えておいて頂きたいと思います。

高さをキープすることはできない

ここではわかりやすく、鼻を高くする際のレディエッセを例にしてご説明していきたいと思います。

鼻のプロテーゼの手術方法イラスト

鼻の高さを出す美容整形として有名なのは、シリコンを挿入して高さを出す【プロテーゼ】です。

プロテーゼはシリコンでできており、一度挿入すれば、半永久的に高さを持続することができます。

こちらの治療はメスを使う治療であるため、プチ整形に比べて手軽さは少なくなりますが、最大のメリットは【一度の治療でずっと高さをキープすることができる】ということでしょうか。

また、シリコンは固形の為、ヒアルロン酸やレディエッセなどのジェルに比べ、形をしっかりとキープしてくれるため、いつまでもシャープな鼻筋を保つことができます。

そして、万が一元に戻したい時は、一度入れたシリコンを取り除けば元の鼻に戻すことができます。

鼻のプロテーゼはシャープな形のまま一生keepされる

次に、手軽に鼻の高さを出すことができる【ヒアルロン酸】についてです。

ヒアルロン酸注入は、高さを出したい部分にジェル状の製剤を鼻筋に注入していきます。

治療時間はわずか5分程度で、治療しながら高さを確認することもできます。

なんといっても、手軽にできる治療なので、プロテーゼを入れるのは抵抗があるという方にも安心して受けて頂ける治療です。

ヒアルロン酸の持続期間は、鼻の場合1回目で約半年と言われています。(高さの実感ができる期間です)

ヒアルロン酸はジェルですので下図のように少しづつ馴染んでいきます。

当院でも患者様が持続期間として実感するのは、約半年~1年ほどとお伝えしております。

しかしこの期間は“ヒアルロン酸が完全に吸収する期間”ではなく、“実際に効果を実感していただける期間”とお伝えしております。

また、2回目以降のヒアルロン酸注入では馴染んだ状態のものに上乗せしていく形となりますので持続が長くなります。

2,3回注入した後は数年持続するのが一般的です。

こちらも万が一もとに戻したい時や、やはり半永久的な高さを希望してプロテーゼに切り替えたい方も、ヒアルロン酸溶解注射を使い、溶解することができます。

そして、最後に【レディエッセ】についてご説明します。

冒頭で、レディエッセは、数年持続するとお伝えしました。

ここで患者様は【鼻の高さを実感できる期間が数年】と勘違いしてしまうのですが、実は違うのです。

レディエッセもヒアルロン酸同様、ジェルでできた製剤であります。

シリコンでできたプロテーゼとは違い、ずっとシャープで高い鼻を持続できるものではないのです。

レディエッセを注入した鼻の状態

上記のように、ジェルでできているレディエッセも、時間と共にだんだん高さを失い、馴染んだ状態で持続するだけです。

単に③の状態の成分自体が吸収されないため残るというだけなのです。

ヒアルロン酸も、③の状態から体内に吸収されるというわけではなく馴染んでいきます。

この効果を実感していただける期間が、部位や患者様の状態によっても違いますが、半年から1年程度という事になります。

上記を理解すると、レディエッセを使用する意味がないことがわかるはずです。

レディエッセの「吸収されない」といううたい文句を聞くと、注射なのに、ずっとシャープで高さを保ったままキープできると思われがちですが、実はこれが大きな落とし穴であることを知っておいて頂きたいと思います。

③の状態で吸収されないというのは嘘ではないのですが、まさに広告のマジックですね。

修正できない理由とリスク

溶解剤がない

今回、患者様のお悩みに、【高くなりすぎた鼻を修正したいができないと言われた】というお声がありましたが、そのようなことがあるのかご説明したいと思います。

もし万が一、気に入らず元に戻したい場合、プロテーゼであれば抜くことができますし、ヒアルロン酸であれば、溶かして治療前に戻すことができます。

しかし、レディエッセはカルシウムでできており、溶解剤がないため一度入れてしまったら簡単にはもとに戻すことができないのです。

そのため、今回の患者様がおっしゃられているように、すぐに解決する方法はなく、ジェルが馴染んでくるまで待たなければならないのです。

溶かせないカルシウムが体内に残ってしまう

レディエッセは溶解剤がないため、術後気に入らなかったときにすぐに戻すことができないだけではなく、高さがなくなりなじんだ後も、完全に溶けきることはほとんどなく、高さを失ったカルシウムが半永久的に残ってしまうリスクがあります。

ここでリスクとなってくるのが、レディエッセを注入した後にプロテーゼを入れたい場合です。

過去にヒアルロン酸経験がある方は、一度馴染んだヒアルロン酸を溶解してからプロテーゼを挿入していきますが、レディエッセをしている方は、馴染んだレディエッセの下にプロテーゼを入れていきます。

時間の経過とともに、レディエッセがさらに馴染むと、プロテーゼも一緒に低くなり、せっかくの半永久的な治療であるにも関わらず、希望の高さを出すことができなくなるということがあります。

更に、プロテーゼは固形のシリコンである為、ヒアルロン酸やレディエッセに比べシャープ感が出やすいため、すっとした鼻筋を作り易いのですが、レディエッセが入っていると、せっかくのシャープ感も台無しになってしまいます。

プロテーゼの上からレディエッセを注入したイラスト

また、もし万が一、アレルギーや感染などが起こった場合にも、体内から取り除くことができないという点からも実はリスクが高い治療なのです。

施術を受ける前に心得ておくべきこと

レディエッセの特徴について、上記で説明させて頂きましたが、ご理解頂けましたか?

  • 鼻を高くしたい
  • 顎をシャープにしたい
  • シワを浅くして若返りたい

このようなお悩みで美容クリニックを訪れ、レディエッセを勧められた時は、一度しっかりとリスクを理解し、ご検討いただくことをお勧めします。

レディエッセは、【ヒアルロン酸よりも長持ちするのに、手軽な治療】ということで、
ヒアルロン酸の2〜5倍の料金設定であることも多いようです。

【手術は怖いが、プチ整形で簡単に、そして長持ちしてほしい】という患者様の気持ちにつけこんだような宣伝も多く見かけます。

水の森美容クリニック総院長

レディエッセを検討される方に伝えたい心得4つ

1、レディエッセは溶解剤がなく、元に戻すことができない
2、レディエッセはジェル状の成分でできているので、高さを保ったままの状態で長期間キープすることはできない
3、高さを失った後は、馴染んだ状態で体内に残ってしまう
4、ヒアルロン酸や、場合によってはプロテーゼよりも高額になる可能性もある

ということをしっかりと知って頂きたいと思います。

私の見解では、レディエッセに対して、ヒアルロン酸以上のメリットは一つもないように思っています。
理由はここまでで述べてきた通りです。

美容医療を受けられる際には、患者様にも正しい知識を持った上で、治療に臨まれることをお勧めします。

この記事で取り上げているレディエッセについて、
詳しく知りたい方は以下をご覧ください。

レディエッセの危険性(水の森美容クリニック 公式サイトへ)

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レディエッセについてよくある質問

Q. レディエッセは、どのようなものですか?

A. チ整形の一種で、ヒアルロン酸やボトックスのように、注射を用いる治療で、歯や骨を形成するカルシウムの一種「ハイドロキシアパタイト」という成分が主成分のジェル状の製剤です。深いシワに打つことでシワを目立たなくしたり、鼻を高くしたり、顎に入れて輪郭をシャープにすることができると謳われている治療です。

Q. レディエッセは吸収されないのは本当ですか?

A. 吸収されないのは事実ですが、時間の経過と共に注入部分の高さは失われて馴染んでいきます。レディエッセは、よく「吸収されない」という広告文が出ていますが、理想の形をキープするわけではないので注意しましょう。

Q. レディエッセは修正できないというのは本当ですか?

A. レディエッセは、カルシウムでできており、溶解剤が無いので修正できません。また、身体に馴染んだ後もカルシウムが半永久的に残ってしまうリスクがあります。

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2023.11.20

2024.11.21

お鼻 切らない施術

監修医情報

医師

水の森美容クリニック 総院長 竹江 渉

経歴

平成10年 東京医科大学医学部卒業

平成18年2月 水の森美容クリニック開院

所属学会

日本美容外科学会 正会員

日本美容外科医師会 正会員

麻酔科標榜医

BOTOX VISTA®認定医

ジュビダームビスタ®認定医

竹江渉医師写真

当院の医療広告ガイドラインについて