銀座院院長 竹村 和紀 インタビュー

より安全に、失敗や後悔せずに脂肪吸引を行なうために

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合併症・感染症のリスクも限りなくゼロへ

合併症への対策はどのように取り組んでいますか?

竹村まず、脂肪吸引による合併症の頻度自体は非常に低いと報告されており、死亡率に関しても0.02%以下となっております13)。そして、当院で死亡事故は開院以来1度も起きておりませんので、皆様にご安心していただけるポイントかと思います。

一方で、具体的な脂肪吸引による死亡事故の原因としては、腹腔内臓器損傷、肺塞栓、脂肪塞栓、リドカイン中毒、感染(壊死性筋膜炎)が報告されています。
このうち、腹腔内蔵器損傷に関しては、術前にヘルニアや腹部手術歴の見落としや医師の技術が原因とされています。

当院では術前のカウンセリングや検査を確実に行なうことで、見落としを防いでいます。また、モニター制度などを通して医師の技術を十分に確立してから施術を担当するため、安全な脂肪吸引が実現できています。

その他に、注意が必要なのは深部静脈血栓症、肺塞栓症(エコノミークラス症候群)、脂肪塞栓症といった合併症です。肺塞栓症に関しては、脂肪吸引特有の合併症ではなく、全身麻酔を行なうすべての手術で共通する合併症となります。

このような合併症の対策として、当院では弾性ストッキングの着用に加えて、術前にリスクの高い患者様に対して、必要であれば手術の中止や麻酔科医師の管理を行なっております。
また、脂肪塞栓症に関しては、大量の脂肪吸引量や手術時間の長さがリスクの要因となるため、事前に脂肪吸引量が5Lを超えることが予測される患者様に対しては、施術を2回に分ける、または1部位の吸引量を控えめにするなどの対応しております2)

さらに、局所リドカイン中毒に関しても先ほどご紹介した「チューメセント麻酔」5)を行なうことで、適量の麻酔濃度の維持に努めておりますので、中毒症状が出る可能性は限りなく低くなります。

さまざまな合併症のリスクに対して、適切にリスクの芽を摘んでいますね。

竹村リスクを完全にゼロにすることは難しいですが、限りなくゼロに近づけるための処置とリスク管理を水の森全体で徹底していますね。加えて、術後感染症の発症が抑えられることが報告されている13)術前の抗生剤投与を感染症対策として行っています。

脂肪吸引後、術後のケアについてはいかがでしょうか?

竹村術後のボコボコ感の予防14)のため圧迫着を着用していただいています。
さらに、手術直後は傷口の縫合は行わずにドレーンという吸引部位の液体などを外に出す器具を挿入して、翌日にドレーン抜去と傷口の縫合を行います。よって、むくみの軽減や圧迫効果の増強が期待できます15)
ダウンタイム中には、吸引部位に水がたまることがありますので、穿刺(せんし)吸引を行なうことで表面の凸凹を予防しています。

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より安全に、失敗や後悔せずに脂肪吸引を行なうために

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